今日、老猫の慢性腎不全の治療のため、東郷町へ往診行ってきました。
老犬、老猫の死亡原因の上位が腎不全です。慢性腎不全の原因はいろいろですが、長期間持続する腎不全で、腎には不可逆的な病変が形成され、完全治癒は望めない病気です。
慢性腎不全の治療は対症療法が中心になります。
①ストレスを回避させる。
寒さや騒音などのストレス、麻酔、手術などは極力避ける。
②輸液
脱水や高窒素血漿が激しい時は入院による、静脈内点滴が必要。食欲が出てきたら、皮下輸液による在宅治療に移行できる。在宅による皮下輸液は毎日または、一日置きにコンスタントに続ける事が重要。
③吐き気、悪心や高血圧、貧血への対処
注射、投薬により、吐き気等を和らげる。
④食事療法
腎不全用の療法食に切り替える。
これらを上手く行えば、病気による苦しみが軽くなり、その後のペットの生活の質が、治療しない場合と比べ、かなり良くなります。
慢性腎不全と診断されても、諦めて放置せず、少しでも治療して楽にしてあげるのがやはり飼い主の務めなのかもですね。
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